ダイカストよくあるQ&A

ダイカストよくあるQ&A

Q:水溶性離型剤の付着機構について

A:1)水溶性離型剤を希釈する水が金型温度で蒸発して離型剤成分の油脂分が金型に付着する。高温の金型では離型剤液滴と金型との間に蒸気膜が発生して水玉状態となり、離型剤の成分が金型に付着せずこぼれ落ちてしまい離型剤の機能を発揮しないことがある。

Q:過度の離型剤塗布による不具合発生リスク

A:過度の離型剤塗布は金型表面のみを急激に冷却するため、金型内部との熱膨張差により金型表面に引張応力が発生し、ヒートクラックの発生・進行を誘発させ金型寿命の短命化やヒートクラック余肉(立ちバリ)除去のよるコストアップを生じる可能性がある。

適度な離型剤の塗布が望ましい。

Q:金型が高温すぎて離型剤が付着しない時に起きる不具合。

A:金型温度が高すぎて離型剤が付着しない所や逆に冷えすぎて有効成分が展着できない所が生じて、焼付き、かじりなどが発生してしまう。らに、離型剤の水分が蒸発しないままで金型上に残る(水残り)と、充填時の溶湯により水分がガス化して、湯廻り不良や巻込み巣などの欠陥を発生させたり、 それを防ぐためにエアブロー時間が長くなり生産性を悪化させる

Q:異物(ハードスポット)発生のポイント

A:溶湯が高温の大気や燃焼雰囲気ガスにさらされ溶湯表面で酸化被膜が成長する。

また、溶湯面のメタルライン部の炉壁あるいは保護管などの炉材の表面から酸化物が成長する。

 

Q:製品の薄肉部にでる湯回り不良の解消方法の事例

A:肉厚が薄いところほど冷却が早く湯回り不良を生じるので離型剤塗布量を減らして金型温度が

下がるのを防ぐ為にJショットビーズを使用して離型剤塗布量を少量化して不良対策をする。

Q:固形潤滑剤ショットビーズを使用するメリット

A:固形潤滑剤ショットビーズを使用して鋳造を行うと必ずリターン剤が発生します。 そのリターン剤を再溶解した時に発生するノロの少なさです。 液体潤滑剤を使用するとアルミ1%ロスしますが、固形潤滑剤ショットビーズを使用すると 0.5%で済みます。

Q:破断チル層を減らすにはどうすればよいのか?

液体潤滑剤と比べ、固形潤滑剤ショットビーズを使用する事によりスリーブ内の溶湯を冷めさせず、保温させる効果があり破断チル層を作る確率を減らすことが出来ます。

Q:鋳肌をきれいにする方法

A:液体潤滑剤を使用して鋳造を行うとオイルが溶湯と共に流れてしまいますが、固形潤滑剤ショットビーズは溶湯に混ざる事が無く鋳肌がきれいになります。

Q:固形潤滑剤のメリット

A:潤滑剤が固形の為に取扱いが容易に出来る。

液体と比べると射出周りに付着する確率が低く清掃が容易に出来る。

補充するのも簡単に出来き、装置が稼働中でも補充できます。

機械(DCM)を止めず補充できる。

残量確認も窓があり見えるかできている。

 

Q:液体潤滑剤の塗布量バラツキ解消

液体潤滑剤使用していると液体の塗布量にバラつきが出ます。バラツキの原因に液体潤滑剤の粘土が有ります。粘土がある為に1年を通してやわらかい時、硬い時の差が出ます。そのために銅管の中に詰まってしまいつい出し過ぎて不良を作る原因になっていませんか?

そんな時の解決方法の一つとして固形潤滑剤ショットビーズを使用すると良いです。ショットビーズは個体の為に暑い季節でも寒い季節でも一定量の投入量が確保できます。

1年を通して安定した潤滑剤を投入できます。

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